資産家を直撃する税金として、最近にわかに注目されだした「富裕税」「財産税」のたぐい。2月半ばの中日新聞にも出ていましたが国会議員の中からも発言なされたようです。

共産党の志位委員長は記者会見で、消費税の増税に頼らずその代わりにムダの削減と大企業や個人の富裕層に応分の負担を求める税制改革の実施を提案。そうすることで18兆円から21兆円の財源が捻出できると話されています。

具体的には、不動産や株などの資産に課税する「富裕税」を新たに導入することで、新たに12兆円から15兆円の財源確保できる?(?は私の感想です)

さらに所得税の累進課税を強化して6兆円の財源を生み出すとの考えで、政府に提案する方向で党内の検討をすすめているとのことです。

社会保障と税の一体化議論は大切。実現可能性の是非はともかく、様々な意見が出てくるのは良いことだと思います。

私も税に携わる職のひとりとして、「富裕税」に対して少し考えてみました。
下記、いち税理士の素朴な思いをつづります

・新たな課税ターゲットに予定する資産家たちが「税金は高いし」、「景気も悪いし」、「政治は三流だし」と、ニッポンを捨て国外へ脱出してしまう懸念はないのだろうか。

・不動産に対して新たな課税がなされるとなれば、
増税なら売ろうかとの消費者心理→地価が下落→外国人資本による日本土地の買占め。そんな可能性も否定できません。

・不動産に課税するのであれば、わざわざ「富裕税」など創設しなくても固定資産税の課税を強化し、地方税として徴収した税額から一定割合を国へ税金を上納する形にすれば良いのでは。

・富の再分配を考えた場合、裕福な資産家に対する税金も一理ありますが、「富裕税」の前に目先で取り損ねている業界からの課税が先なのでは。

・インフラ整備の信号や電柱などに直接寄付できる制度改正の議論も大切なのでは。税金よりも寄付金で納めたいという声もきっとある筈です。
以上。

橋下大阪市長が率いる「維新の会」でも議論がされている「財産税」「富裕税」。

機会があったら続きを書いてみたいと思います。

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